垂れ耳大型犬(レトリバー・バーニーズ等)の「外耳炎」を防ぐ、正しい耳掃除のやり方
ゴールデンレトリバー、ラブラドール、バーニーズのような垂れ耳の大型犬と暮らしていると、「なんだか耳が臭う」「最近よく頭を振る」「耳を気にして掻いている」という変化に悩まされることがあります。
これは珍しいことではありません。垂れ耳の犬は耳の中に湿気と熱がこもりやすく、汚れやすい構造をしています。しかも大型犬は耳も大きく、シャンプーや水遊びのあとにケアが不十分だと、外耳炎を繰り返しやすくなります。
ただし、ここでやりがちなのが「毎日ゴシゴシ掃除する」という逆効果の対応です。耳掃除は多ければいいわけではありません。この記事では、垂れ耳大型犬の耳トラブルを防ぐための基本を整理します。
1. 垂れ耳大型犬が外耳炎になりやすい理由
耳が垂れている犬は、耳道に空気が通りにくく、蒸れやすい構造をしています。そこへ
- 皮脂
- 耳垢
- シャンプー後の湿気
- 水遊び後の水分
が重なると、炎症が起きやすくなります。
しかも、大型犬は耳そのものが大きいため、表面だけ見て「きれいそう」と思っても、中では状態が悪化していることがあります。

2. まず覚えておくべきこと: 耳掃除は“やればやるほど良い”ではない
初心者がやりがちな最大の失敗は、少し汚れて見えるたびに頻繁に触りすぎることです。
耳は非常にデリケートで、必要以上にいじると
- 皮膚を刺激する
- 赤みを悪化させる
- 汚れを奥へ押し込む
ことがあります。
特に綿棒を使って奥まで掃除しようとするのは危険です。人間の感覚で耳掃除をすると、犬ではトラブルの原因になりやすいです。
3. 正しい耳ケアの基本手順
家庭で行う耳ケアは、あくまで「観察」と「入口付近の清潔維持」が中心です。
基本手順
- 耳をめくって赤み、におい、汚れを確認する
- 必要なときだけイヤークリーナーを使う
- 耳の根元をやさしく揉む
- 出てきた汚れをガーゼで拭き取る
ポイントは、奥へ入っていかないことです。家庭では入り口付近までで十分です。
耳掃除で一番危険なのは『やりすぎ』
垂れ耳犬は確かに耳トラブルが多いですが、それを恐れて毎回深く掃除すると、かえって炎症を呼び込みます。家庭ケアの目的は“きれいにすること”ではなく、“悪化を防ぐこと”です。
4. これは受診したほうがいいサイン
次のような状態があるときは、家庭で様子見するより受診が安全です。
- 強いにおい
- 黒っぽい耳垢が増える
- しきりに頭を振る
- 耳を掻き続ける
- 触ると嫌がる
痛みが出ている耳を家庭で何度も掃除しようとすると、犬が耳ケアそのものを嫌うようになり、今後の管理まで難しくなります。
5. 再発を減らすための生活習慣
垂れ耳大型犬では、耳掃除そのものより「汚れにくい状態を作る」ほうが重要です。
やっておきたいこと
- シャンプー後に耳周りをしっかり乾かす
- 水遊びのあとに耳の状態を確認する
- 皮膚トラブルがあるときは全身管理を見直す
耳だけが独立して悪くなるとは限りません。皮膚やアレルギーの影響が背景にあることもあります。
6. まとめ: 耳ケアは“観察の質”で差が出る
垂れ耳大型犬の耳トラブルは完全にゼロにはできません。しかし、構造的に弱い場所だからこそ、正しく観察し、必要なときだけ適切にケアすることで、かなり管理しやすくなります。
毎日触りすぎることより、異常を早く見つけること。その姿勢のほうが、結果的に犬の耳を守ります。



